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甲状腺はどんな役割を担っている?女性か気にかけるへき甲状腺ホルモン

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2022年1月18日 / 更新:2022年2月16日

普段意識する機会が少ない甲状腺。喉のあたりに位置し、生命維持に欠かせない甲状腺ホルモンを分泌する重要な器官です。甲状腺の病気にかかっている人は500万人にものぼるほど身近なものですが、自覚症状が少ないため発見されにくいという特徴があります。この記事では、甲状腺の持つ役割や病気について学んでいきましょう。

甲状腺は生命の維持に欠かせない重要な器官

みなさん、甲状腺はどこにあるかご存知でしょうか?喉に手をやると、喉ぼとけに触れることができますよね。甲状腺は、そのすぐ下の気管軟骨というものに貼りついていますが、健康であれば手で触れて確認することはできません。

甲状腺は、海藻類に含まれる栄養素「ヨード(ヨウ素)」を取り込み、甲状腺ホルモンを作り出します。

甲状腺ホルモンには新陳代謝を促す役割があり、骨・神経・精神といった体の形成も担当しているので、生きていく上で非常に重要なホルモンです。しかし、なんらかの原因で甲状腺ホルモンのバランスが崩れてしまうと、ホルモンの過剰や不足によりさまざまな症状をあらわします。

甲状腺ホルモンの病気とその治療法

甲状腺ホルモンの病気には大きく2つのものがあります。ひとつは甲状腺ホルモンの分泌が多くなりすぎるもので、代表的なものは「バセドウ病」という名で有名です。もうひとつは甲状腺ホルモンの分泌が低下するもので、多くは「橋本病」と呼ばれます。

バセドウ病の症状には、首の腫れ、眼球の突出、頻脈などがあり、イライラしたり落ち着かないなど精神的な症状も現れます。原因ははっきりとしていませんが、自己免疫疾患のひとつという説が濃厚です。自己免疫疾患とは、本来体内に細菌やウイルスが入り込んだときに、それを異物と認識して攻撃するはずが、なぜか自分のからだの組織や細胞を攻撃してしまう状態のこと。治療法には投薬、放射性ヨード内用療法、手術がありますので主治医とよく相談して決めます。

一方橋本病は、はっきり自己免疫疾患ということがわかっています。甲状腺が硬く腫れ上がりますが、自覚症状はほとんどありません。ゆっくりと進行する病気で、進行するとだるさや体温低下、皮膚のむくみなどを現します。不足しているホルモンを薬で補うことで症状はおさまります。

どちらの病気も、治療は長引く傾向にあるもののきちんと治療をすれば改善されていく病気です。

女性が甲状腺を気にかけるべき理由

実は、甲状腺の病気は女性に多く、バセドウ病で6:1、橋本病ではなんと20:1もの割合で女性が罹患するという特徴があります。バセドウ病患者は、30歳代に一番多く見られ、年を重ねるとおさまっていきます。橋本病は、以前は40歳以上に多いと考えられていましたが、今は若い女性も多く患っていることがわかっています。

甲状腺の病気はわかりやすい自覚症状が少ない分、病院へ行くのが遅れたり、心臓病や高血圧と誤診断されたりすることもあるので要注意。もしかして甲状腺の不調かも…?と思い当たる方は、一度専門家に受診することをおすすめします。

【参考文献】


  • 日東書院『図解 甲状腺の病気がよくわかる 最新治療と正しい知識』監修:伊藤公一、高見博
    高橋書店『患者のための最新医学 バセドウ病・橋本病 その他の甲状腺の病気』監修:伊藤 公一

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