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オフィスでも要注意!日常に潜むエコノミークラス症候群の恐怖

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2022年1月18日 / 更新:2022年6月14日

デスクやPCでの作業が多い近年のワークスタイルでは、長時間同じ姿勢でいることが習慣になりがち。ですが、そこには「エコノミークラス症候群」と呼ばれる恐ろしい病気の可能性があるのをご存じですか? 今回はその症状やリスクの軽減法について、ご紹介したいと思います。

「エコノミークラス症候群」とは?

エコノミークラス症候群とは、同じ姿勢で座り続けることによって足のほうに血液が溜まり、静脈の中に血栓(=静脈血栓)ができてしまう症状のこと。この静脈血栓が、歩行などの運動をきっかけに肺へ移動し動脈を塞いでしまうと、呼吸困難や血液循環を妨げる原因になり、最悪の場合死に至ることもあります。医学的には「深部静脈血栓症」や「肺塞栓症」などと呼ばれますが、長時間のフライトなどでよく起きることから、俗にエコノミークラス症候群と呼ばれているのです。

災害時には、「被災者が自動車内で寝泊まりをした結果、エコノミークラス症候群を発症し亡くなった」という報道が流れることがあります。こういった事例もあるように、フライト時に限らず、デスクワークや車の運転といった長時間の同じ姿勢にはいつもエコノミークラス症候群の危険が潜んでいるのです。

エコノミークラス症候群の原因と症状

エコノミークラス症候群は、長時間椅子に座って足を動かさないでいることが原因で引き起こされます。普段は足を動かすときの筋肉の伸び縮みによって、静脈内の血流を促進しているため、血行促進にとっては、足の筋肉を動かすことことが大切。さらに、足の静脈の働きは心臓に次ぐ「第二のポンプ」と言われるほど強力なので、足の筋肉を長時間動かさずにいると血流が循環せずに滞り、血栓が出来やすくなってしまうのです。

エコノミークラス症候群の初期症状としては、下肢の腫れや痛み、息苦しさや胸の痛みなどがあります。血栓が静脈を流れ肺に到達するには若干の時間がかかるため、座っている最中に倒れるよりも2、3時間後や、人によっては2週間後など、時間差で発症することも多いんです。上記の初期症状が出た場合は、軽視せずに、エコノミークラス症候群の可能性を検討してみましょう。

また、生まれつき血栓ができやすい方だったり、ケガや手術をしたばかりの方は、血液が固まりやすくなっているため、特に注意が必要です。

「エコノミークラス症候群」を防ぐために

エコノミークラス症候群はちょっとした習慣を心がけることで、発症のリスクを軽減できます。ここでは、国立循環器センターの情報サービスページから、エコノミークラス症候群の予防法を2つご紹介します。

  1. 「十分な水分を摂取し、脱水を招くアルコールやコーヒーを控えること」 オフィスでアルコールを摂取する機会はないかもしれませんが、コーヒーを無意識に飲み過ぎている方は多いようです。コーヒーを飲みすぎると血液濃度が濃くなり血栓が出来やすくなるため、かわりに水をたっぷり摂取するようにしてください。
  2. 「足の筋肉を動かす、適度な運動を行うこと」 血流を促進するためにも、
  • こまめにトイレに立つなど、意識的に歩行する
  • 足を組み替える
  • 足首を回す
  • 足の指を動かす などの方法で、下肢を動かすように心がけてみてください。

長時間の同じ姿勢によって、片足の痺れやむくみを頻繁に感じる場合、血栓ができやすくなっているサインかもしれません。おかしいな? と思ったら、早めに血液内科や循環器科などで専門医の診察を受けるようにしましょう。

【参考文献】


  • 秀和システム『図解入門 よくわかる病理学の基本と仕組み』  田村浩一
    PHP文庫『リンパを流すと健康になる』 大橋俊夫
    国立循環器病研究センターHP


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